公開: 2023年3月17日
更新: 2023年4月9日
18世紀末にイギリスで生まれたリバタリアニズムが基になって生まれた思想で、経済において個人や企業の自由意思を重視する考え方を言います。19世紀の中頃から、米国社会の一部で、政府による個人の自由意思に対する制約(規制)に反する運動として展開されるようになりました。例えば、政府が国民から税を徴収して、公的なサービスを提供するのに対して、リバタリアンは、税の徴収に反対し、個人による寄付活動に委ねるべきだと考えます。このようなことから、「無政府主義」と言われることもあります。
資本主義国では、国家は市場の機能を維持するために、独占や寡占を禁止しますが、新自由主義では、それも市場に参加する人々の自由意思に委ねるべきであると主張します。市場に参加する人々の自由意思に全てを任せると、経済的な格差は増大することが考えられますが、リバタリアンは、経済格差も自己責任の結果であるとして、政府による介入は、控えるべきだと主張します。1980年代に米国社会では、政府の介入をできるだけ小さくすることが、経済の発展を拡大させるとして、累進課税などを否定したため、経済格差は拡大しました。